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Google Cloud NEXT’25 <Breakout Sessionレポート #BRK1-063>
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Google Cloud NEXT’25 <Breakout Sessionレポート #BRK1-063>

Google Cloudが提供するFinOps Hub 2.0Gemini Cloud Assistは、クラウドコスト最適化の新たなスタンダードを築きつつあります。本セッションでは、Lloyds Banking Groupの実践事例を交えながら、最新機能と今後の展望のについての紹介がありました!

セッション概要

  • タイトル
    • Unlock cloud savings: Gemini Cloud Assist and FinOps hub 2.0
  • スピーカー
    • Sarah McMullin
      • Head of Cloud FinOps Product,Google Cloud
    • Alfonso Hernandez
      • Product Manager, Google Cloud FinOps,Google Cloud
    • Juan van Heerden
      • Head of FinOps & Sustainability,Lloyds Banking Group (LBG)
  • 概要(公式)
    • Lloyds Banking Group が FinOps Hub を活用して Google Cloud 全体のコストを大幅に最適化した方法をご覧ください。Gemini Cloud Assist によって強化された FinOps Hub 2.0 の新機能もご確認ください。また、Google Cloud FinOps スコアを向上させる方法についてもご確認ください。

まとめ

  • FinOpsHub2.0のFinOpsスコアによって企業のクラウド成熟度を定量化し、改善ガイドを自動提示が可能に!
  • Gemini Cloud Assistによるレポート生成や異常検知で年間10万時間以上の削減を実現している!
  • Gemini Cloud Assistによるアプリケーション単位のコスト分析、廃棄リソースの特定、最適化推奨が簡易に可能に!
  • Lloydsの事例では、非エンジニアでもAI支援によって最適化に貢献できる体制の構築を実現!

クラウドのコスト最適化は「一部門の業務」から「全社横断のカルチャー」へと進化している。

FinOpsは今や「文化」──Googleの歩みと戦略

セッション冒頭では、Google CloudにおけるFinOps製品の進化が紹介されてました!

  • 2022年: 基盤となるデータレイヤー構築(インスタンス単位のコスト可視化など)
  • 2023年: FinOps Hub 1.0公開。利用率や料金割引の最適化を1画面で管理
  • 2024年: スコア指標・Gemini連携による自動化、アノマリ検知、詳細レポート強化

結果として、導入企業のFinOpsスコアが平均7%向上し、最適化活動も活性化された。

Lloyds銀行の事例:「非エンジニアでも最適化に参加できる」仕組み作り

Lloyds Banking Groupでは、FinOps HubとGemini Cloud Assistを導入することで、
以下のような成果を上げています。

  • 27億件の取引/日という巨大システムに対し、クラウド支出の可視化・分析を実現
  • 最適化推奨をダッシュボード化し、エンジニア以外の職種でも対応可能
  • 全社横断の最適化文化を醸成し、「最も効率的なチーム」を競い合うゲーミフィケーションも導入

技術的な敷居をAIで下げ、貢献意識を広げることが鍵」と強調されてました!

FinOps Hub 2.0の新機能:コスト管理はここまで進化した

Google Cloudから発表されたFinOps Hub 2.0の新機能は次の通り

1. アプリケーション別コストレポート生成

  • Gemini Cloud Assistを使い、「このアプリで最も費用がかかっているのは?」と自然言語で質問可能
  • 自動で適切なレポートが提案され、時間的工数の大幅な削減が可能に

2. “Waste Map”でリソースの無駄を可視化

  • プロジェクトごとに、非使用・過剰リソース・構成ミスを特定可能
  • コストインパクトに基づく優先度付き推奨を提示される

3. Geminiによる自動分析とチーム連携

  • 「どこから最適化を始めるべきか?」をGeminiが提案
  • SlackやJIRAなどを通じて、ステークホルダーと連携しやすい設計

クラウド運用者必見:プロジェクト単位のレポート閲覧が可能に

これまでFinOpsチームや一部ユーザーに限定されていたFinOps Hubですが、
新しい「プロジェクト請求マネージャー」権限によって、
各プロジェクト担当者が自身のコスト状況を直接確認・分析可能になりました。

これにより、FinOpsは専門チーム任せではなく、現場レベルでの自律的改善活動が可能な環境へと進化します。

最後に

FinOps Hub 2.0とGemini Cloud Assistは、それを誰でも扱えるレベルにまで落とし込むことで、企業全体のコスト最適化を加速させる鍵となっているということが強調してお話されていました。


AIの登場により、今まで専門知識が必要だったFinOps領域も、誰でも実施できる領域になったことで、会社全体でコスト意識を持ち、最適化しながら進めることでビジネスを加速させることができると感じました。

昨今コスト最適化文脈でご提案させていただく機会も多い中で、AIを活用してどのようのお客様のコストを改善できるか、私も日々検証が必要だなと感じたとても良いセッションでした!

最後にちょっとしたネタで、Google CloudのFinOpsを“もっと楽しく”活用してほしい」ということで、FinOps Hubにダークモードを追加しました! という発表がありました!
会場に笑いが起きて、最新機能かと思いきやそこ??!的な感じで遊び心を忘れない、さすがのGoogleさんでした!

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