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AWS re:Invent 2024 セッションレポート #IDE202|包括的なEコマースのためのGrupo BoticárioのAIアクセシビリティへの旅
Grupo Boticário’s AI-accessibility journey for inclusive e-commerce
セッション概要
- タイトル:Grupo Boticário’s AI-accessibility journey for inclusive e-commerce
- 日付:2024年12月4日(水)
- Venue:MGM Grand | Level 3 | Premier 318
- スピーカー:
- Thiago Couto(Principal Solutions Architect, Amazon Web Services)
- Will Bruno(Principal Engineer, Grupo Boticario)
- Caio Monteiro(Principal Customer Solutions Manager, AWS)
- Leonardo Siqueira(Director of Technology, Grupo Boticário)
- 業界:Retail & Consumer Goods
- 概要:ブラジルの著名なビューティー企業であるGrupo Boticárioは、AIを活用してEコマースプラットフォームのアクセシビリティを向上させるための旅程を共有しています。ユーザーの経験を革新し、検索エンジンのインデックス作成を改善しました
はじめに
今回のコラムでは、Grupo BoticárioのGen AIユースケースについて話し合うことを目指しています。 Gen AIを使用して製品の代替テキストを生成するなど、障害のあるお客様のための機能を自動化した経験を共有しました。
インクルージョンとGen AI
全世界の人口の16パーセントは障害を持っているそうです。 Grupo Boticárioは、このように社会で16%に相当する人々の顧客経験も重要だと話し、代替テキストなど、それらのための機能を自動的に生成するための生成型AI経験について話します。
このようなインクルーシブな考え方は、障害を持つ人たちだけでなく、他の世代にとってもプラスになります。ジェネレーションZ、ミレニアル世代は特に他人の経験に敏感に反応し、他人のネガティブな経験がこの世代の行動に直接的な影響を及ぼします。 したがって、このようなインクルーシブな姿勢はビジネス上の価値もあると言えます。
Grupo BoticárioのインクルーシブAIの事例
Grupo Boticárioの製品の63パーセント以上が、多様性とインクルージョンを考慮した製品であると言われています。障がいのある人も使いやすい製品、スマートリップスティック、使いやすいブラシなど、インクルーシブなアクセス技術を開発し、障がいのある人を含むすべての顧客が化粧品を安全かつ便利に使用できるように支援しています。
また、Amazon Bedrockを活用し、視覚情報とAIをベースにした製品説明の自動化を構築しました。AIを使ったインクルージョンを考慮した方法で、社会的価値とビジネス的価値を同時に実現しました。
製品写真を説明する例は以下の通りです。SNSにアップされる写真にも、#ForEveryoneToSeeを使用して製品画像に対する説明を添付しています。
このような製品写真の説明を生成するために、Grupo BoticárioはClaude 3 Sonnetを使用しました。 インフラアーキテクチャは次のとおりです。
プロンプトの構成は、最初は漠然と製品の性質を考慮してイメージを説明する内容のプロンプトだったのですが、その後はもう少し具体的な状況を説明するプロンプトを使うように高度化されたそうです。
上記の方法を使用した結果は以下の通りです。 eコマースの内部的に検索が多く改善され、プロンプトとSEOともに大きな発展を遂げました。 3ヶ月で27,000個以上の新しい画像に対する回答ができるようにしました。
まとめ
Grupo Boticárioは、Gen AIを活用し、eコマースユーザーの障がいを持つ人々のオンラインエクスペリエンスを改善するために、Gen AIを活用した事例を共有しました。 Gen AIを使用して、製品の代替テキストを自動的に生成するなど、障がいを持つ顧客向けの機能を実装しました。 このような自動化プロセスは、従来の手動入力よりも速く、一貫性があります。 また、このように認識したさまざまな画像データを学習することで、継続的にさらに発展させることができるという拡張性もあります。
このような自動化技術は運用面でも、膨大な製品カタログを保有するeコマースプラットフォームでは、AIによる代替テキストを自動生成することで、コンテンツ制作コストを削減し、更新時間を短縮できるという大きなメリットをもたらします。AIが今日、多くの人の利便性と生産性を向上させている中で、今回のセッションを通じて、最も意味のある利便性とは何かを深く考えさせられました。 今後、AIを通じて、障害の有無にかかわらず、すべてのユーザーが同じ情報を得て、同等のユーザーエクスペリエンスを享受できる世の中になることを願っています。
記事 │MEGAZONECLOUD AI & Data Analytics Center(ADC), Data Application Support Team アン・ユジン マネージャー