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AWS Summit Seoul2023参加レポート(その3)
5月3日、4日に韓国・ソウルのCOEXでAWS Summit Seoul 2023が開催されました。
私は今回、初めてソウルでのAWS Summitに参加しました。
ここでは、私が体験したサミットの現場の雰囲気や参加した内容、感想について紹介します。
AWS Summit Seoul イベント概要
- 開催期間:5月3日(火)~ 4日(水)
- 開催場所:韓国・ソウルのCOEX
AWS Summit Seoul 2023は、合計90以上の講演を通じて最新のITトレンドを学ぶ韓国内最大規模のITカンファレンスです。内容は日本のサミットと同様で
- 基調講演
- 90以上の顧客事例と技術講演
- Expo:AWSサービスを直接体験できる
- AWSエキスパートや60以上のパートナーとのネットワーキング
などなどがあり、基調講演やセッションには、AWSを導入しているパートナー企業やユーザー企業も登壇し、AWSの活用事例や最新のクラウドトレンドを学ぶことができます。
AWS Summit Tokyoと比較するとEXPOとセッションの数は少なくぎゅっと凝縮された印象でした。
AWS Summit Seoul2023参加レポート(その3)ではDay2のカンファレンスを中心にレポートします。
AWS Summit Seoul Day2
2日目も基調講演から参加しました。2日目のハンドストラップは黄色です。
そして、本日も満席です。参加者の皆さんの期待の高さと熱気を感じられます。
基調講演
AWS Summit Seoul 2023の二日目の基調講演は、AWSシニアテックエバンジェリストのユン・ソクチャン氏の進行で、クラウドオピニオンリーダーとの対談を通じて、最新の技術テーマについての話を聞くことができました。
最初にEvent-driven Architectureのバーナー・ヴォーゲルス氏がサプライズ登場です。
彼はCTOとしての経験と知識を持ちながら、イベントベースのアーキテクチャへの進化について情熱的に語ってくれました。 その場にいる私たちは、彼の言葉に引き込まれ、その進化の理由と背後にある考え方について深く理解することができました。
さらに、ヴォーゲルス氏はサーバーレス戦略についても熱心に語りました。 彼はその戦略の利点と可能性を具体的な事例とともに説明し、サーバーレスの未来が待っていることを実感し、彼の講演から新たなアイデアと革新的なアプローチを得ることができました。
この二日目のキーノートは、技術と開発環境に関心を持つ人々にとって、まさに魅力的な体験だと思います。
ヴォーゲルス氏のサプライズ登場によって、刺激的な情報とインスピレーションを受け、さらなる進化と革新に向けた道筋を見つけることができたでしょう。
続いて、Holly Mesrobian氏(AWSサーバーレスコンピューティング副社長)が登場し、サーバーレスコンピューティングの全体的な話と、AWSでサーバーレスコンテナ管理サービスとして推奨しているAWS Fargate、App Runnerのようなサービスについて講演されました。
続いて、10年以上AWSユーザーとして経験を積んできたPlitoのCTOであるカン・ドンハン氏とLGユープラスの研究委員であるソン・ジュヨン氏、そしてAWSテックエバンジェリストのユン・ソクチャン氏のパネルディスカッションが始まりました。
企業規模別にAWSを使用した際のメリットや、導入時から運用していくについれてどのような点が改善され、良くなったのか、現在の業務ではどのように使用しているのか、さまざまな事例を列挙してお話しされ、経験に基づいたリアルな声を聴くことができました。
そして、Future of Applications – Generative AI, Simulations, Quantum Computingというテーマで前回の記事に書いたAWSが展示していた「ONE MILLION TREES」についての講演
「Emotional Gardens」についての講演もあり、シミュレーション、ジェネレーティブAIを活用したアプリケーションの未来を垣間見ることができました。
セッションレベル100:スマートなクラウドストレージ費用管理戦略
午後は、レベル100のストレージの費用管理についてのセッションに参加しました。
EC2、S3ならセッションについていけるはず!ということで、セッションの内容を皆さんにも共有したいと思います。
セッションタイトル「スマートなクラウドストレージ費用管理戦略」
発表者:AWSソリューションズアーキテクト AWSテクニカルアカウントマネージャー
チョン・ウォンジン氏
データ量は急速に増加しており、2022年には、101ゼタバイトのデータが生成されたと記録されました。この数年間、データは確実に増加しており、それに伴ってさまざまな課題が浮上しています。
損失に対するリスクや価値創出の必要性など、課題解決のためにはストレージの選択がますます重要になっており、WSは、すべてのワークロードに対応するためのストレージサービスを提供しています。
ストレージの種類ごとにコスト最適化技術が用意されており、ストレージの使用状況に応じてコストを最適化して利用することができ、適用されるサービスも異なる場合があると述べました。
真ん中にあるMEGAZONECLOUDのネオンサインがとにかく大きくインパクト大!目立っていました!
会場の照明が暗めだったので、さらに目立っておりました。
EC2またはクラウドコンピューティングアクセスが可能です。
弾性的なファイルストレージで上の図のような5つの「S」を持つ特徴を持っています。
Snapchatは3億6300万人のユーザーがコンテンツを保存し、2エクサバイトのデータ、1兆5千億個のメディアファイルがAmazon S3に保存されるそうです。
Shutterstockは最大60%のコスト削減に成功し、ペタバイト規模のデータをフレキシブルに拡張を行っているそうです。
コスト最適化のためにAmazon S3 Storage Lensを使用をお勧めとのことでした。
Amazon S3 Storage Lensは複数のアカウントに対する包括的な分析が可能で、不要なコストを削減することができます。S3バケット別検索比率を分析してほとんど検索がないものはクラスを変更してコストを減らすこともできます。
ブロックストレージサービスの Amazon Elastic Block Store (EBS) は、コストとパフォーマンスのバランスが取れたサービスとのことでした。
また、データ重複排除についても言及されており、コスト最適化・パフォーマンス影響最小化のために、あたりまえの事なのですが、重複したデータは削除・圧縮しスペースを増やす必要があることに言及しておりました。スナップショットアーカイブとライフサイクル管理を活用しましょう!とのお話でした。
今後、データはさらに増え続けます。データが増えれば増えるだけ、ストレージ費用も増え続けます。そのデータとどう向き合って、どう管理していくかという「ストレージ管理戦略」がこれからは不可欠となり、クラウド導入時やコスト最適化時に検討していかないといけない課題のひとつなのではないでしょうか。この記事をきっかけに、再度、貴社内で「ストレージ管理戦略」を見直してみてはいかがでしょうか。